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纏足の頃 石塚喜久三

ダイヤモンド
とりあえず、中国人やモンゴル人が東北地方の方言で喋るというのが気になるが、しっかりとした批評性はもっている。纏足という歴史文化における意味づけから、中国によるモンゴル人への搾取についてもよく描写されており、あとは中国人にあってモンゴル人にないもの、という深部に触れ得ていればと思わせる。どうも、文学的感動には何かが今一つ足りないという印象。


第十七回受賞作(1943年)
わたしの評価 ★

わたしの印象に残った選評 芸術作品としての表現が熟していない。実話雑誌的な文体で感動を型にはめた点が気になり、私としては推しかねたが、しかしこの授賞が在蒙疆の諸氏の文学活動を世に紹介する機縁ともなれば、それはそれで非常にうれしいことだと、今は思い返している(片岡鐵兵)
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