劉廣福　八木義徳

中国人にあって日本人にないものは何か、この小説を読めば良く分かる。げんに今、中国による資本が世界を席巻しつつある中で、中国人のこういった恐ろしい生命力や、ある意味での利口さといったものが、彼らにとって国際競争を生き抜くことを容易くしているのだろう。


第十九回受賞作（1944年）
わたしの評価　☆☆

わたしの印象に残った選評　不用な枝葉を惜しげもなく切断し、鮮明に幹の太さを浮き上らせたカットの手腕は、主材の底まで眼力の届いていることを証明している（横水利一）