『悪い仲間』にも『陰気な愉しみ』にも感興覚えず。内的な抑圧が強く、作者が小説を使って訴えたいことが何か良く分からない。人間の観察が良く出来ていても、それと小説の面白さは別。
何はともあれ、ここから所謂『第三の新人』が続々と登場し、文壇に新風を呼び込むことになるのだが、その爆発の幕開けは案外手応えのないものだった。
第二十九回受賞作(1953年)
わたしの評価 ★★
わたしの印象に残った選評 この作者の作品は、描写が地べたを這っている。この種の作品を推奨することは、純文学を面白くないものにしてしまう危険がありはしないだろうか(石川達三)
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