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カオス学園③

ゆー!!
体育祭!カオスは競技場へ…
新学期からの怒涛の日々が過ぎ去り、季節はスポーツの秋へ。2年B組の面々は、担任の田中先生を筆頭に、誰もが「どうなることやら…」と不安を抱えながら、一大イベントである体育祭当日を迎えていた。
開会式から波乱の予感
「君たちには無限の可能性がある!この体育祭で、その可能性を爆発させるのだ!」校長の大空夢彦先生が、いつものように熱弁をふるうが、生徒たちはすでに我関せず。一村信と大峰健太は、日差しの中ですでに夢の世界。愛田美亜は、グラウンドの隅に転がっているサッカーボールを見つけ、思わず蹴りたそうな素振りを見せる。
「2年B組の皆さん、行進です!もっと気合いを入れて!」体育の筋肉剛先生の檄が飛ぶ。しかし、紅月恵斗が飼い犬「幾何学」(今日は特別参加のぬいぐるみ)を抱いて行進しようとし、犬が苦手な筋肉先生は顔面蒼白。「紅月!なぜ今日も犬を…!」
その横で、如月侖は恵斗と幾何学から距離を取りつつ、いかにも不機嫌そうな顔。安吾成美はバスケ部のユニフォームを意識したかのような動きで、男子の前では素直になれない強がりをチラつかせながら行進する。
「素晴らしい行進ですね!筋肉の連動が美しい…!」柔軟の柔軟美先生は、ブリッジをしながら生徒たちの行進を評価している。
玉入れ?いいえ、カオスです!
最初の競技は「玉入れ」。紅組と白組に分かれ、カゴに玉を投げ入れるシンプルな競技のはずが、2年B組の手にかかれば一変する。
「美亜、ヘディングパスだ!」白瀬玲央が叫び、愛田美亜が玉を頭で高く弾き飛ばす。それは見事な放物線を描き、カゴを通り越して校舎の窓に直撃。「きゃー!」と女子の悲鳴が上がるが、割れずに済んだことに誰もが胸をなでおろす。田中先生は「美亜ちゃん、体育祭で窓ガラスを割るな!」とツッコミを入れるが、もはや呆れ顔だ。
今長杏奈と花道紗奈は、バドミントンのスマッシュのように玉を投げ込み、次々とカゴへ。星野怜は、ギャルらしく派手に玉をまき散らす。「あたし、投げるより盛り上げる方が得意なんだよね〜!」
狐月萌は、なぜか玉を全く投げずに、カゴの近くで謎のダンスを踊っている。音楽の音符高音先生が「そのダンス、まるで魂の叫びですわ!」と感激して拍手喝采。
「玉入れの成功確率は、現在73.2%!さらに確率を上げるには…」数学の数野計先生が、ストップウォッチを片手に分析を始める。
借り物競争:予期せぬお題
次は「借り物競争」。生徒たちは引いたお題に合う物を借りてくる競技だ。ここでも2年B組の個性は炸裂する。
紅月恵斗が引いたお題は「犬アレルギーの人」。彼はまっすぐ如月侖の元へ。「ロン!お願い!」しかし、侖は「絶対に嫌だ!」と逃げ回り、追いかけっこが始まる。
「将来お笑い芸人になりたい人!」というお題を引いた浜田奨也は、真っ先に幼馴染の初山美子を連れてくる。「ほら、美子!」美子は顔を真っ赤にして「や、やめてよ!」と叫ぶ。
「変人」というお題を引いた河川羽慰は、なぜか体育の筋肉剛先生の元へ。「先生、これ借りていいですか?」とタンクトップを指さす。筋肉先生は「ワシのタンクトップか…!気合いが入るぞ!」と快く貸そうとするが、田中先生が慌てて止める。「羽慰くん、先生は借り物じゃない!」
兎田莉愛は「妖怪に詳しい人」というお題を引き、自信満々にグラウンドを横切る。社会の歴史語先生は、突如「拙者、坂本龍馬じゃ!世直しのため、お主の妖怪知識を借りるぜよ!」と、幕末の志士になりきって参戦する。
鷹山蒼が引いたお題は「仮面ライダーグッズ」。彼は猛ダッシュで職員室へ向かい、美術の色彩豊先生が腰につけている謎のベルト(実は自作の芸術作品)を借りてくる。色彩先生は「君のその情熱、まさに宇宙の輝きだね!」と感嘆する。
最終種目:クラス対抗リレー
体育祭の華、クラス対抗リレー。2年B組のバトンは、まさに奇跡の連続だった。
第一走者は運動神経抜群の日瀬優希。彼は軽快な足取りでトップを走る。
第二走者の佐倉こなつは、少し運動音痴ながらも、みんなの声援を受けて懸命に走る。
第三走者は、なぜかバトンを口にくわえて走り出した二ノ宮翠。「可愛いって言われるので、特別サービスです!」田中先生は「翠くん、口でバトンは渡さないんだ!」と絶叫。
第四走者は、音楽の音符高音先生に「魂を込めて走るのです!」と鼓舞された羽立夕。彼女は走っている間も、なぜか歌を口ずさんでいる。
第五走者の馬西功喜は、クールにバトンを受け取り、淡々と駆け抜ける。
そしてアンカー、黒瀬明斗。彼はその完璧な走りで、見事2年B組を…まさかの最下位に導いた。
「えっ…?」誰もが目を疑う中、黒瀬明斗は涼しい顔で「すいません、ちょっとペース配分を間違えました」と一言。田中先生は頭を抱え、「黒瀬くん、君がペース配分を間違えるとは…君たちは一体どこへ向かっているんだ…」と、もはや魂の叫びとなったツッコミを入れた。
「大丈夫!最下位も、それはそれで素晴らしい個性!」特別支援の寄り添い愛先生が、満面の笑みで拍手を送る。保健室の癒やし憩先生は、疲れ切った生徒たちに「美味しいハーブティーを用意してあるわ」と優しく声をかける。
体育祭は終わった。結果は散々だったかもしれない。しかし、2年B組の生徒たちは、誰一人として落ち込むことなく、むしろ清々しい笑顔で互いを称え合っていた。このカオスなクラスにとって、勝利よりも大切なのは、共に過ごした「経験」と「笑い」なのだと、田中先生は改めて感じたのだった。

2年B組の次のイベントは、どんなものになるでしょうか?
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